EC撮影代行の費用は、白背景の物撮りで1カット300円台から900円台、トルソー撮影で1カット1,000円〜、モデルに着てもらう撮影は時間制で1時間15,000円〜が目安です。納品までの期間は撮影代行会社で1週間前後ですが、繁忙期は1ヶ月かかることもあります。

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5点で18,000円前後という小ロットのパック料金を用意している会社もあるため、商品5点からでも現実的に依頼できます。この記事は、自社の商品点数から概算予算を出し、その日のうちに相見積もりを送れる状態までを目標に組み立てています。

この記事でわかること
  • 撮影種別ごとの単価と、商品点数から総額を出す計算式
  • カメラマンへの直接依頼・撮影代行会社・自社撮影の使い分け
  • 候補を3社に絞る9項目と、そのまま送れる質問の文例
  • イメージ相違を防ぐオリエンシートの記入例
  • 少量発注でコストを抑える方法と、回収月数の試算例

EC撮影代行の費用相場は?5種類の撮影方法別単価早見表

料金は「撮影種別の単価」「依頼形態」「オプション」の3層で決まります。同じ1点でも、どこまで見せるかで単価が数倍変わるため、まずは撮影種別の単価感から押さえましょう。

撮影種別単価の目安主な用途
白背景の物撮り1カット300〜935円程度モール出品用の基本カット
ハンガー撮影1カット500円〜アパレルの形状を見せる
トルソー撮影1カット1,000円〜着用時のシルエット表現
イメージ撮影1カット3,500円〜使用シーンや世界観の演出
モデルによる着用撮影15,000円/時間〜サイズ感と着用イメージ
この記事の金額の前提

上の単価は、各社が公開している料金表の表示を撮影種別ごとの幅としてまとめたもので、特定の1社の価格ではありません。点数やオプションの有無で上下するため、予算の当たりを付ける数字として使ってください。

表示が税抜か税込かは会社ごとに異なります。相見積もりを比べるときは、まず表示区分を揃えてから並べましょう。料金は改定されるため、実額は見積もりで確定するのが前提です。この記事に出てくる他の金額も同じ扱いになります。

郵送型・スタジオ型・出張型で変わる費用

依頼形態は3つに分かれます。郵送型は商品を送るだけで完結するため単価を最も抑えやすく、追加でかかるのは往復の送料だけです。スタジオ型は立ち会って指示を出せる代わりに、スタジオ代が加算されます。一方で出張型は自社の倉庫や店舗まで来てもらう形式で、出張費や交通費が乗る分だけ総額が上がります。

見積書に並ぶ費目は、カメラマン代・機材費・スタジオ代・オプション代・商品の往復送料が中心です。オプションに含まれやすいのは、背景の切り抜き・色調補正・モデル手配・動画撮影などです。

総額はいくら?商品点数から予算を今すぐ計算する方法

総額は「商品点数 × 1商品あたりのカット数 × 単価 + オプション + 送料」で計算できます。ECで標準的なカット数は、正面・背面・ディテール・使用イメージを合わせて3〜5カットです。

30点の試算例

商品30点を郵送型で、1点3カットずつ、単価500円で依頼した場合を考えます。30点×3カット=90カット、90×500円=45,000円が撮影費です。ここに背景の切り抜きなどのオプション代と、商品の往復送料が加わります。

アパレル10点をモデルに着てもらって撮る場合、3時間の拘束で15,000円/時間なら45,000円。同じ10点をトルソー撮影で3カットずつ、単価1,000円に切り替えると30,000円で、着用イメージを諦める代わりに15,000円ほど下がる計算になります。

見積もり段階で必ず確認しておきたいのは、追加料金が発生する条件です。後から請求されやすいのは次の4つです。

  • 指示より多く撮った分の、カット数の超過料金
  • 再撮影の費用。指示との相違が原因でも有償になる会社があります
  • 通常納期より短い急ぎ納品の割増
  • データ形式やピクセルサイズを後から変更する費用

外注先は3択|直接依頼・撮影代行会社・自社撮影はどう選ぶ?

公開日が迫っているならカメラマンへの直接依頼、初回や大量点数なら撮影代行会社、月に数点で社内に撮れる人がいるなら自社撮影が基本の使い分けです。表の記号は、◎=その項目で有利、○=条件次第、△=不利という意味で読んでください。

依頼先納期1点あたりの費用対応範囲品質の安定向いているケース
カメラマンへの直接依頼◎ 即日〜5日○ 中間コストが無い△ 撮影が中心○ 作風に左右される公開日が迫っている
撮影代行会社○ 1週間前後△ 進行管理分が上乗せ◎ 加工と納品まで一括◎ 量産しやすい初めての外注、点数が多い
自社撮影◎ 自社都合で即日◎ 現金支出はほぼ無い△ すべて自社で対応△ 担当者の技量次第点数が少なく更新が頻繁

撮影代行会社は繁忙期に1ヶ月かかることもあります。シーズンの切り替えや年末の発注は、この前提でスケジュールを引いてください。

自社撮影は本当に安い?時給換算でわかる本当のコスト

自社撮影の費用は0円ではありません。撮影とレタッチで1商品あたり30分から1時間かかるとして、担当者の時給に換算すれば外注単価と比べられます。時給1,500円の担当者が1商品に0.5時間かければ750円で、白背景の物撮りを500円で外注した場合より高くつく計算です。さらに機材の初期投資も必要になります。

ポイント
  • 週に5点ずつ新商品が出る小規模ショップは、撮影の型が決まっているため自社撮影とカメラマンへの単発の依頼の併用が現実的
  • 季節ごとに100点をまとめて撮るアパレル事業者は、進行管理まで任せられる撮影代行会社が向いている
  • 判断軸は「納期の余裕」「月あたりの点数」「社内に撮れる人がいるか」「白背景で足りるか」の4つ

画像編集やモデルによる撮影も依頼できる?対応範囲を確認する方法

EC撮影代行の多くは、撮影だけでなく背景の切り抜きや色調補正といった画像編集にも対応しています。モデルによる着用撮影を受けている会社もあるため、商品ジャンルや訴求したい内容に合わせて依頼範囲を確かめておきましょう。ただし対応範囲と料金体系は会社ごとに異なります。見積もりの段階で、どこまで含まれるのかを具体的に確認してください。

依頼から納品までの流れは?6ステップと事前準備物

共通する流れは問い合わせから納品までの6段階で、郵送型なら発注から2週間程度を見ておくと安全です。各段階で自社がやることを先に押さえておきましょう。

問い合わせて見積もりを取る

商品点数・希望カット数・納品希望日を伝えて概算を出してもらいます。まったく同じ条件で複数社に投げると、金額を横並びで比べられます。

撮影内容をすり合わせる

参考写真と撮影指示書を共有し、カット構成と背景色・トーンを固めます。ここでの精度が仕上がりをほぼ決めます。

発注して入金する

金額とカット数が確定したら発注します。入金の確認後に撮影枠が押さえられる運用が一般的です。

商品を発送する、または撮影日を決める

郵送型は商品番号を書いたラベルと撮影指示書を同梱します。スタジオ型や出張型では、撮影日と立ち会いの有無を決めます。

撮影とレタッチをしてもらう

基本の露出や色味の調整はこの工程に含まれることが多く、背景の切り抜きなどはオプション扱いになりがちです。

データを受け取り商品の返送を受ける

オンラインストレージ経由での受け渡しが主流です。商品は着払いで返送される運用も多く見られます。

発注前に用意しておく5つの準備物

  • 撮影指示書、いわゆるオリエンシート
  • 参考写真。よい例とNG例の両方をそろえる
  • 商品リスト。型番・色・点数を記載する
  • ブランドガイドラインや既存の掲載画像
  • 納品形式の指定。データ形式・ピクセルサイズ・掲載先モールの画像規定をそろえる

スケジュールは公開日から逆算します。撮影代行会社なら最低2週間、繁忙期は1ヶ月前倒しで動いてください。30点を郵送型で依頼するなら、発注日から商品発送に2日、到着と撮影準備に2日、撮影とレタッチに5日、納品確認に2日で、おおむね11〜14日が目安です。

納品後の段取りも先に決めておきたいところです。検収期限は何日か、再撮影や修正はどこまで無償かを契約前に確認しておけば、後のやり取りで揉めずに済みます。

商品ジャンル別の難所と、候補を絞る9項目チェックリスト

依頼先は「自社と同じジャンルの実績があるか」でほぼ決まります。ジャンルごとに撮影の難所が異なるためです。

アパレル

平置き・ハンガー・トルソー・モデルによる着用のどこまで必要かを先に決めます。黒・白・ニュアンスカラーの色再現は技術差が出やすい部分です。所属モデルがいるかどうかで、手配の手間と費用も変わってきます。

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食品

湯気や溶けへの対応力と、器や小物を使ったスタイリングの有無が分かれ目になります。撮影当日の鮮度管理をどうするか、調理スタッフを手配できるかも事前に確認しておきましょう。

コスメ

テクスチャの見せ方と、ガラスや金属の映り込み処理が要点です。色の差が売上に直結する商材なので、色校正の運用ルールをもっている会社を選びたいところです。

雑貨・インテリア

使用シーンのイメージカットが購買の決め手になりやすいジャンルです。大型商品を搬入できるか、背景セットのバリエーションが足りるかを確認してください。

候補が3社に絞れたら、次の9項目を同じ物差しで採点します。◎3点・○2点・△1点・×0点で合計し、同ジャンルの実績と再撮影の条件が△以下の会社は、合計点が高くても候補から外すのが安全です。右列の質問文はそのまま問い合わせに貼って使えます。

確認項目◎と判断できる回答そのまま送れる質問文
同ジャンルの実績同素材・同色の作例が複数ある同素材の商品の作例を見せてもらえますか
料金体系の明朗さ単価とオプションが公開されている単価とオプション料金の一覧はありますか
カット数3カット以上が基本料金に含まれる基本料金に含まれるカット数は何枚ですか
納期と繁忙期繁忙期の日数まで具体的に答える通常と繁忙期の納期は何日ですか
レタッチの範囲色調補正と切り抜きが料金に込み切り抜きは料金に含まれますか
再撮影の条件指示との相違なら無償で対応再撮影が無償になる条件と期限は何ですか
最低発注点数5点以下から受注してもらえる最低発注点数は何点からですか
連絡手段と返信速度当日中に返信がある連絡手段と返信の目安を教えてください
商品の保管と返送保管期間と返送方法が明記されている撮影後の保管期間と返送方法はどうなりますか

作例を見るときは、自社商材と同じ素材・同じ色味のカットがあるかだけを見ます。切り抜き後の毛先や透明パーツの処理が雑な作例が混じっていたら、そこがその会社の実力の上限だと考えられます。

「イメージと違う」を防ぐ8項目のオリエンシートテンプレート

認識のズレは、発注時に8項目のオリエンシートを1枚作るだけで大きく減ります。口頭やチャットの断片的なやり取りだけで進めると、そのまま再撮影の追加費用に跳ね返ります。下の記入例は、項目名を残して中身を自社の商品に置き換えれば、そのまま使えます。

記入項目記入例
商品情報型番 TS-1024/レディース半袖Tシャツ/ブラックとオフホワイトの2色/各1点
掲載先と用途自社サイトの商品ページ、および出品モールの商品ページ
必要カット1色につき4カット。正面全身→背面全身→襟元の寄り→着用シーン
背景色純白。切り抜き前提、RGB 255,255,255
トーン明るめ。影は薄く、実物より白飛びしない範囲で
見せたいディテール左袖の刺しゅうロゴ、襟のパイピング
NG表現過度な彩度強調、小物を足したコーディネート
納品形式JPEG/長辺2000px/sRGB

参考写真は、よい例だけでなく「こうはしたくない」というNG例も1〜2枚添えます。それぞれに「この明るさが理想です」「この角度を真似してください」「この影の濃さは避けたいです」と一言の注記を付けておくと、意図が正確に伝わるでしょう。

正面全身・背面全身・襟元ディテール・着用シーンの4カットを矢印でつないだ撮影構成図
1商品につき撮る4カットの順番と狙いが一目でわかる

色のズレとカット数のズレを先に潰す指示の出し方

カット順を番号で指定しておけば、納品されたカット数と請求が一致し、超過請求も起きません。現物の色が命の商材では、カラーチャートを同梱し、モニター環境によって色差が出る前提を共有しておきます。そのうえで初回は1〜2点だけテスト撮影を頼み、仕上がりを見てから指示書を直して残りを発注する段取りが安全です。

修正依頼で「もっとオシャレに」「なんとなく暗い」といった主観的な言葉を使うと、やり取りが何往復もします。「明度を+10」「影を右下に寄せてほしい」「背景の白を完全に飛ばしてほしい」のように、相手が再現できる指示に翻訳して伝えてください。

少量・低予算でも頼める?5点から始める個人事業主向けの費用対効果

1カット単位で受ける郵送型や、小ロットのパック料金があるため、個人事業主でも発注できます。点数が増えるほど1点あたりの単価が下がる設計が一般的です。公開されているパック料金の一例を挙げると、次のような刻み方になります。

パックの点数料金1点あたり
5点パック18,000円3,600円程度
10点パック30,000円3,000円程度
20点パック54,000円2,700円程度

少量発注でコストを抑える4つのコツ

  • オプションを絞る。初回は背景の切り抜きだけに限定する
  • カット数は主力商品だけ厚くし、他は正面1カットに割り切る
  • 数ヶ月分の新商品をためて、1回でまとめて撮ってもらう
  • 閑散期に依頼し、納期に余裕をもたせる代わりに条件を相談する

撮影費は何ヶ月で回収できる?回収月数の計算方法

写真を作り直してクリック率や転換率が伸びたという導入事例は各社が公表しているものの、調査条件や母数が示されていない数値も少なくありません。そのまま自社に当てはめると、期待が過大になります。そのため下の試算は、改善幅を控えめに置いた仮定値のみで組んだ計算例として扱ってください。

回収月数の試算|すべて仮定値

置いた仮定は4つです。①月商100万円、②主力5点が月商の3割にあたる30万円を占める、③この5点を30,000円で撮影する、④撮影後に転換率が1.1倍になる。④は実測値ではなく、計算のために仮に置いた数字です。

この前提なら5点の売上は33万円で、増分は月3万円。粗利率を30%と仮定すると利益の増分は月9,000円となり、30,000円の回収は約3.3ヶ月という結果になります。計算式は「撮影費用 ÷(増分売上 × 粗利率)=回収月数」。改善幅は商材・価格帯・訴求によって大きく変わり、数値が動かないこともあり得るため、自社の月商と粗利率、そして自社で妥当だと考える改善幅に入れ替えて検算してください。

進め方としては、主力3〜5商品に絞って外注し、数値が動いたら対象を広げる段階的な方法が損をしません。継続の見込みがあるなら、年間の想定点数や定期発注の意向を伝えることで、単価の相談材料にもなります。

まとめ:見積もり依頼までの4ステップ

ここまでの内容を、行動する順番に並べ直します。

  1. 商品点数と1商品あたりのカット数を数え、早見表の単価を掛けて概算予算を出す
  2. 9項目のチェックリストで候補を3社に絞る。同ジャンルの実績と最低発注点数を最優先で見る
  3. オリエンシートを1枚作り、まったく同じ条件で3社に相見積もりを取る
  4. 主力3〜5点だけテスト撮影を依頼し、仕上がりを確認してから本発注に進む

最初から全商品を任せる必要はありません。小ロットで試し、数値を見てから広げるのが、最も損の少ない始め方だといえます。

よくある質問

EC撮影代行の費用は商品数が少なくても依頼できますか?

会社によっては商品5点からのパック料金を用意しており、18,000円前後で依頼できるケースがあります。まとめて発注するほど1カットあたりの単価は下がる傾向にありますが、少量からでも現実的に依頼できるでしょう。

依頼から納品まではどれくらいの期間がかかりますか?

撮影代行会社であれば1週間前後が目安ですが、繁忙期は1ヶ月ほどかかることもあります。急ぎでの納品を希望する場合は割増料金が発生する会社もあるため、見積もりの段階で納期と費用を合わせて確認しておいたほうがよいでしょう。

依頼前に準備しておくものはありますか?

撮影する商品と、仕上がりイメージを伝えるオリエンシートを準備しておくと、イメージ相違を防ぎやすくなります。カット数や背景の切り抜きなどのオプションの有無も、事前にまとめておくと相見積もりがスムーズです。

アパレルや食品、コスメなど自社の商品ジャンルに強い会社をどう選べばよいですか?

各社の実績や過去の撮影例を確認し、自社の商品ジャンルの撮影経験が豊富かどうかをチェックするとよいでしょう。候補を3社ほどに絞り、同じ質問を送って回答を比較すると、対応力の違いが見えやすくなります。

スタジオ持ち込みと出張撮影はどちらを選べばよいですか?

単価を抑えたい場合はスタジオ持ち込みや郵送型が向いていますが、大型の商品や在庫を運びづらい場合は出張撮影のほうが適しています。出張撮影は出張費や交通費が加算される分だけ総額が上がるため、商品の量や大きさに応じて選んだほうがよいでしょう。

画像編集やモデルによる着用撮影にも対応してもらえますか?

背景の切り抜きや色調補正といった画像編集は、多くの会社でオプションとして用意されています。モデルによる着用撮影も対応可能な会社がありますが、時間制の料金になることが多いため、拘束時間と料金の両方を確認しておくとよいでしょう。

見積もりを比較する際に注意したい点はありますか?

料金が税込か税抜かは会社ごとに異なるため、まず表示区分を揃えてから比較したほうがよいでしょう。また、カット数の超過や再撮影、データ形式の変更など、後から追加料金が発生しやすい項目についても事前に確認しておくと安心です。