アパレルの平置き撮影は、服の形・カメラの角度・光・背景の4つを整えれば、スマホでもECサイトの一覧ページで見劣りしない写真になります。そのうえで、自分で撮り続けるか外注に切り替えるかは、技術ではなく撮影工数で判断できます。

商品撮影は自分でか外注どっちが得?損益分岐点と判断基準を解説商品写真を自分で撮るか外注するかは、好みや撮影スキルへの自信ではなく、月間の撮影カット数と、その商品の質感表現の難しさでほぼ決まります。カット数が少ないうちは外
この記事でわかること
  • シワは横ではなく縦に入れ、袖やフードに薄紙を少量詰めると着用感が出る

  • スマホは2倍レンズで約1m離れて真上から撮ると、傾きによる形のずれが約半分になる

  • 撮影工数が月2営業日を超えたら、外注や併用を考えはじめる目安になる

平置きに向く服6種類と、最低限そろえたい7つの機材は?

平置きに向くのは、形や柄を正面から正確に見せたい服です。Tシャツ・ボトムス・プリント入りのトップスは平置きが基本になり、ドレープや落ち感が売りの服は平置きだけでは魅力が伝わりにくくなります。

平置きの強みは、裾の広がりや身幅の比率、柄の全体像がそのまま写ることです。次の表は、商品の種類ごとに向く撮り方をまとめたものです。

商品

向く撮り方

理由

Tシャツ・カットソー

平置き

裾や脇の広がりなど、本来の形が伝わる

プリント・ロゴ入りトップス

平置き

デザインの全体を正面から見せられる

パンツ・スカート

平置き

シルエットを崩さずに見せやすい

ニット

平置き

吊るさないので重みで形が伸びにくい

シャツ・ジャケット

平置きと立体の併用

平置きで形や裏地を、立体で衿やカッティングを見せる

ワンピース・ドレス

立体中心

ドレープや落ち感は平置きで出にくい

照明機材がなくても、窓の光と白い板があれば十分に整います。最低限そろえたいのは次のものです。

  • スマートフォン:2倍レンズがあると歪みを抑えやすい

  • 真上から撮れる三脚かスマホアーム

  • 背景紙:服の幅に左右20cmずつ足した幅が目安

  • 白レフ:白い発泡スチロール板で代用できる

  • スチーマーかスチームアイロン

  • 薄紙かフェルト:服の内側に詰めて膨らみを作る

  • 両面テープや虫ピン:服を固定する

撮影スペースは、服を置く面の広さよりもカメラの高さで決まります。幅60cmほどの服を2倍レンズで画面に収めるには、服からレンズまで1mを少し超える高さが要ります。テーブルの上だと脚立が必要になるため、床に背景紙を敷くか、後で紹介する斜めの台座を使うと楽になるでしょう。

立体的に見せたいジャケット・ワンピースはトルソーと使い分ける

ジャケットやワンピースのように立体的なシルエットを見せたい服は、トルソーを使ったほうが着用イメージが伝わりやすい傾向にあります。自社商品のラインナップに合わせて平置きとトルソーとを使い分けると、商品ページ全体の見やすさにもつながります。トルソー撮影の詳しいコツは、別記事もあわせてご参考にしてください。

【プロ直伝】アパレル物撮りの基本テクニック!レディースを例に徹底解説この記事でわかること レディースブラウスを魅力的に見せるための物撮りの基本 ハンガー・トルソー・平置きそれぞれの撮影の考え方 背景やライティングで印象がどう変わ

平置きのシワと形はどう整える?5つの手順でアイロン・アンコ・縦ジワを使いこなす

シワと形は、スチームでたたみジワを取り、袖やフードに薄紙を少量詰め、縦方向のシワで着用感を出す順で整えます。シワは消して終わりではなく、着たときのシワを作り直すところまでが下準備です。

よくある失敗は、平らに伸ばしただけで服がペタッと潰れた写真です。人が着た服には胴まわりの丸みと縦に流れるシワがあり、それを置いた状態で再現すると、同じ服でも見え方が変わります。

撮影直前にスチームを当てる

梱包や収納でついたたたみジワを、撮る直前に取ります。前日に済ませると、保管している間にシワが戻りやすくなります。

袖やフードに薄紙を少量詰める

袖・フード・身頃の内側に、薄紙やフェルトを少しだけ入れて膨らませます。この詰め物を現場ではアンコと呼びます。入れすぎると不自然に膨れるうえ、透ける素材では中身が見えてしまうため、使わないほうがよいでしょう。

シワを縦方向に入れる

着用時のシワは縦にできるため、横ではなく縦に流します。胴体はわずかに折り曲げて、ウエストのラインを作りましょう。

袖を曲げるかポケットに入れる

腕は伸ばしている時間より曲げている時間のほうが長いため、袖は少し曲げると自然に見えます。細かいシワは乱雑に、大きすぎるシワは作り物に見えるので、その中間を狙います。

左右対称と裾の水平を確かめる

最後に、左右の袖の角度・裾の水平・襟の立ち上がりを見直します。ここで崩れていると、何点並べても統一感が出ません。

詰め物なしでフードが潰れたパーカーの平置き写真
詰め物がないとフードは平たく潰れて見える
薄紙を詰めてフードが立ち上がったパーカーの平置き写真
薄紙を詰めるとフードが立ち上がり自然に見える

アンコの効果が最も分かりやすいのは、パーカーのフードとシャツの袖です。何も詰めないとフードは平たく潰れますが、薄紙をひとつかみ入れるだけで立ち上がり、着たときの形に近づきます。

ただし、ボトムスは例外です。シワを作るとシルエットが分かりにくくなるため、まっすぐ置いて形を優先しましょう。

真上から撮っても歪むのはなぜ?角度と距離で歪みを半分に抑える方法

真上から撮ったつもりでも歪むのは、カメラがわずかに傾き、手前の裾が大きく、奥の肩が小さく写るからです。レンズ面と服を置いた面を平行にすることが、形を正しく写すうえで最も大事な条件になります。

写る大きさは、レンズからの距離に反比例します。カメラが裾側へ傾くと裾はレンズに近づき、肩は遠ざかるため、肩幅と裾幅の比が実物から崩れてしまいます。

この崩れ方を左右するのが撮影距離です。傾きで生まれる肩と裾の距離の差が同じでも、撮影距離が2倍になれば、その差が全体に占める割合は半分になります。そのため、同じ角度だけ傾いても、離れて撮ったほうが形のずれは約半分に収まります。

スマホの1倍のメインカメラは26mm前後、2倍は52mm前後の画角が一般的です。画角から計算すると、幅60cmの服を画面の8割に収める距離は、1倍で約54cm、2倍で約108cmになります。手持ちで真上を狙うと数度の傾きは簡単に入り、近い距離ではそれだけで比が数%ずれることもあります。2倍レンズで離れて撮るのが、最も手軽な対策といえるでしょう。

真上から撮り肩と裾の青線が同じ長さのカーディガン写真
真上から正しく撮ると肩と裾の比率は均等になる
少し傾けて撮り裾側が広がったカーディガン写真
少し傾くと裾側が広がり台形に見え始める
大きく傾けて撮り裾が大きく広がったカーディガン写真
大きく傾くと肩と裾の歪みがさらに強くなる

真上から撮るか、台座を斜めにするか?環境に合わせた2つの選び方

レンズと服を平行にする方法は2つあります。床に広いスペースがあり、三脚やアームで1m以上の高さを取れるなら、カメラを真上に構える方法が素直です。天井が低い事務所や脚立を置きにくい環境であれば、服を載せた板を斜めに立て、カメラを正面から向ける方法が向いています。

斜めの台座は、発泡スチロール板やスチレンボードに背景紙を貼り、壁や椅子に立てかければ作れます。服は裏側から両面テープや虫ピンで留めると、斜めにしても形が崩れにくくなります。カメラは三脚に付けて板と同じ角度に傾け、板の正面から撮ってください。

三脚のアームでスマートフォンを服の真上に下向きに構える撮影セットの図解
真上からの撮影は高さを確保してレンズを真下に向ける
斜めに立てかけた板と同じ角度にスマートフォンを傾けて正面から構える撮影セットの図解
斜め台座はレンズと板を平行に保つのがコツ

どちらの方法でも、iPhoneなら設定アプリの「カメラ」から「グリッド」と「水平」をオンにしておきます。水平表示を見ながら構えるだけで、手持ちで入りがちな数度の傾きを減らせます。

傾きを自分の写真で確かめる3つのステップ

歪みの大きさは機種や服のサイズで変わるため、一般的な数値に頼るより、撮った写真で確かめるほうが確実です。肩幅と裾幅の比を使えば、特別なツールなしで判定できます。

  1. 平置きの服の肩幅と裾幅をメジャーで採寸する

  2. 写真上で同じ2か所の幅を画素数で測る

  3. 「写真の肩幅÷写真の裾幅」を「実物の肩幅÷実物の裾幅」で割る

傾きの計算例

実物の肩幅が45cm、裾幅が50cmなら、実物の比は0.90です。写真上の肩幅が1,200px、裾幅が1,430pxなら、写真の比は約0.84になります。0.84÷0.90で約0.93となり、肩が実物より約7%小さく写っているため、カメラが裾側に倒れていたと分かります。

結果が1に近いほど正確で、1より小さければ裾側に、1より大きければ肩側にカメラが倒れています。撮影後に写真アプリで遠近を補正する方法もありますが、遠い側が引き伸ばされて画質が粗くなるため、最終手段と考えてください。1点目で比を確かめたら三脚の位置を固定し、残りの商品も同じ距離と構図で撮りましょう。

ライティングはどうする?左上の光と白レフで防ぐ4つの失敗

光は左上から入れて右下へ流し、反対側の右下に白レフを立てて暗い部分を明るくします。機材が少なくても、光の向きと反射の補い方だけでライティングの仕上がりは大きく変わります。

左上からの光は陰影が自然に見え、複数カットを並べたときに影の向きがそろいます。基本は窓からの自然光で、撮影中は天井照明を消してください。色温度の異なる光が混ざると、服の色が黄色や青に転ぶためです。照明を足すなら、デイライトと呼ばれる昼光色のライトにそろえます。

窓光だけで撮るときに見落としやすいのが、窓と反対側の暗さです。片側だけ暗いと、同じ色の服でも左右で色が異なって見えます。色のずれは撮影後に直しにくいため、撮る時点で白レフを立てておくと安心です。効果は、白レフの有無で同じ服を撮り比べれば手元ですぐに確かめられます。

よくある失敗と原因、改善策を次の表に整理しました。

よくある失敗

原因

改善策

服の右半分が暗くくすむ

窓光が片側からだけ入っている

右下に白レフや白い発泡スチロール板を立てる

色が黄色や緑に転ぶ

天井照明と窓光が混ざっている

天井照明を消し、ライトはデイライトにそろえる

影が2つ出る

光源が2方向にある

主な光を左上の1つにまとめる

のっぺりして素材感がない

光が正面から当たっている

左上から斜めに光を入れて陰影を出す

窓光と白レフの配置を示した真上からの図解
窓の光を左上から入れ、反対側に白レフを置いて影を和らげる

直射日光が強い日は、レースのカーテンで光をやわらげます。一方で、ニットや麻のように素材感を見せたい服は、カーテンを外して少し硬い光にすると陰影が出ます。LEDライトを使う際は服から離し、ディフューザーで光を大きく広げてください。服は商品撮影の中でも大きな被写体なので、小さな光では裾まで均一に届きません。

背景は何色がいい?服の色別に選ぶ4つの背景カラー

背景は、服の中で面積の大きい色とも、柄の色とも明るさが異なる色を選びます。そのうえで、出品先の画像ルールに合わせて仕上げ方を決めます。

服と背景の明暗差で選ぶ基準とは?白い服の切り抜き失敗を防ぐコツ

最も失敗しやすいのは、白や生成りの服を白い紙に置く組み合わせです。服と背景の明るさがほぼ同じになり、輪郭の境目が消えてしまいます。色の近さで範囲を選ぶ切り抜き方法では服の大部分が背景として扱われ、AIによる背景除去でも境目が見えにくい部分は取りこぼしやすい傾向にあります。

では濃いグレーなら安全かというと、そうとも限りません。生成りに紺のボーダーが入ったTシャツを濃いグレーの紙に置くと、生成りの地は浮く一方で、紺のボーダーが背景に溶け込んで一緒に抜けることがあります。背景は「白か黒か」ではなく、服に含まれるすべての色と明るさが離れているかで選ぶ必要があります。新しい背景や新色の服を撮るときは、本番の前に1枚試し撮りし、普段の切り抜きツールできれいに抜けるかを確かめておくと撮り直しを防げます。

白背景で輪郭が分かりにくい生成りTシャツの写真
白背景では生成りの服の輪郭が背景に溶け込む
薄いグレー背景で輪郭がはっきり見える生成りTシャツの写真
薄いグレー背景なら服の輪郭がはっきり見える
濃いグレー背景で服は目立つが暗い印象の写真
濃いグレー背景は服が目立つが全体が重くなる

服の色ごとに、避けたい背景と選びやすい背景を次の表にまとめました。

服の色

避けたい背景

選びやすい背景

白・生成り

白

薄いグレー

紺・黒

濃いグレー・黒

白・薄いグレー

からし色・ベージュなどの中間色

服に近い色

白・薄いグレー・濃いグレー

明暗の差が大きい柄物

柄のいずれかの色に近い色

柄のどの色とも明るさが離れた色

また、影にも注意が必要です。強い影が出ると、色で選ぶ方法では影まで服として切り抜かれ、輪郭に灰色の縁が残ります。光を柔らかくしておくほうが、仕上げの手間は減るでしょう。

楽天・Amazonの画像ルールを確認する

背景の色は、出品先の規定によっても決まります。楽天市場の商品画像登録ガイドラインは、背景を「単色白景 または 写真背景」としています。Amazonも商品画像に規定を設けており、メイン画像は白背景、いわゆる白バックが基本です。規定は改定されることがあるため、撮影前に出品先の最新のルールを確認してください。

白い服をモールのメイン画像に使うなら、薄いグレーの紙で撮ってから切り抜き、白バックに置き直す方法が確実です。また、サブ画像やSNS用のカットでは、木目や布の背景でブランドの世界観を出すと、メイン画像との役割分担がはっきりします。

小物で素人っぽさを消すには?統一感を出す4つの配置ルール

小物で素人っぽさを消すコツは、テーマを1つに絞り、着用時の位置に2〜3点だけ置くことです。おしゃれに見えるかどうかは、センスよりも守るルールで差がつきます。

大前提は、主役の服を隠さないことです。モールのメイン画像は服だけで撮り、小物はコーディネートカットやSNS用のカットに使い分けます。そうすると、商品の情報と、ブランドの世界観とを両方伝えられます。配置のルールは次の4つです。

ルール

具体例

着用時の位置に置く

ネックレスは首元、ブレスレットは袖口、靴は足元。靴は片方を寝かせると自然に見える

テーマを1つに決める

「きれいめ」「カジュアル」など方向性を決め、系統の異なる小物を混ぜない

季節と素材をそろえる

秋冬はウールや革、春夏は麻やかごの小物を合わせる

点数と色を絞る

小物は2〜3点まで、色は服と共通する1色にとどめる

たとえば、シャツを「きれいめ」で撮るなら、革靴と眼鏡を合わせると全体の印象がそろいます。ここに主張の強いチェーンネックレスを足すと、テーマが崩れて一気にまとまりがなくなります。

小物が多すぎてシャツが埋もれている平置き写真
小物を詰め込みすぎると主役の服が埋もれてしまう
革靴と眼鏡の2点だけでまとまった平置き写真
小物を2点に絞ると主役の服が引き立つ

背景・光の向き・余白・小物のテイストをブランドとして固定しておけば、担当者が変わっても商品一覧でばらつきが出にくくなります。

自分で撮れるのはどこまで?外注に切り替える3つの視点

ここまでの対策は、どれもスマホと低予算の道具で実践できます。しかし、手間をかけても解消しにくい課題もあります。切り替えの判断は、撮影の上手い下手ではなく、社内の時間がどれだけ撮影に取られているかで考えると見えやすくなります。

自分で直せる課題・直しにくい課題5つの比較

次の表は、平置き撮影でつまずきやすい課題ごとに、自社で対処しやすい範囲と、外注を考えたい状態とを並べたものです。

課題

自社で対処しやすい範囲

外注を考えたい状態

形の歪み

三脚と2倍レンズで距離を取り、肩幅と裾幅の比で確かめる

サイズの異なる商品が多く、毎回セットを組み直している

光のむらと色ずれ

天井照明を消し、白レフで暗い側を補う

色の違いを理由にした問い合わせや返品が出ている

白背景の切り抜き

薄いグレーで撮り、試し撮りで抜けを確かめる

白や生成りの服が多く、モール用の白背景を毎回社内で作っている

一覧の統一感

背景・光・余白を固定して撮る

担当者によって光や構図がばらつく

撮影点数

点数が少なければ小回りが利く

撮影待ちで出品が遅れている

撮影工数で考える基準は?月50点で2営業日を超えたら見直しサイン

試算の前提

服の整え・セッティング・撮影で1点20分かかると仮定すると、月20点で約6.7時間、50点で約16.7時間、100点で約33.3時間です。切り抜きや色補正などのレタッチは含めていないため、実際の工数はこれより増えます。

この前提では、月50点でも撮影だけで2営業日以上かかる計算です。撮影工数が月2営業日を超えるあたりは、見直しを考えはじめる目安のひとつになるでしょう。工数に担当者の時間単価を掛ければ、外注の見積もりと同じ物差しで比べられます。

外注した場合の相場は?1カット200円〜の目安

比べる相手となる外注費として、ミツモアのメディア記事に掲載された目安を次の表にまとめました。出典の記事は2024年6月の更新で、税込か税抜かの記載はありません。

プラン

料金の目安

条件

1商品1カット

200円〜

切り抜きなし・アイロンなし

1商品4カット

1,000〜3,000円

部分と生地アップ・全体・バリエーション違い

時間制1時間

10,000〜30,000円

単品商品の平均所要時間は1点10〜20分

掲載している料金は編集部が調べたものです。最新の内容は、依頼する店舗に直接ご確認ください。

出典の更新から時間がたっており、アイロン・色合わせの補正・切り抜きなどのオプションでも料金に幅が出ます。そのため、表は工数と比べるための目安にとどめ、実際の判断は複数の依頼先から同じ条件で見積もりを取って行うほうがよいでしょう。すべてを外注か自社かで分ける必要はなく、モールのメイン画像や大量の白バックのカットは外注し、SNS用のスタイリングカットは自社で撮るという分担も現実的です。

まとめ:次の撮影から試す5つのチェック

次の撮影では、下の5項目を順に確かめてみてください。

  • 撮影直前にスチーム、アンコ、縦ジワの順で服を整える

  • グリッドと水平表示をオンにし、2倍レンズで離れて真上から撮る

  • 天井照明を消し、光は左上から入れて右下を白レフで補う

  • 服と明暗差のある背景を選び、試し撮りで切り抜けるかを確かめる

  • 小物はテーマをそろえて2〜3点に絞る

最初の一歩として、手持ちの商品を1点選び、このチェックに沿って撮り直してみましょう。肩幅と裾幅の比が1に近ければ、それを基準カットにします。三脚の位置・光の向き・背景をその状態で固定すれば、2点目以降も同じ品質で撮れるようになります。そのうえで月の撮影工数を出し、自社で続ける範囲と任せる範囲とを決めていくと、無理のない運用につながるはずです。

よくある質問

平置き撮影で服のシワをきれいに伸ばし、形を整えるにはどうすればよいか?

シワは横ではなく縦に入れると、着用したときのような自然な表情になります。撮影の直前にスチームでたたみジワを取り、袖やフードに薄紙を少量詰めてから、縦方向のシワとウエストのラインを作ると形が整いやすくなるでしょう。

真上から撮影するにはどのような機材をそろえればよいか?

真上から撮影できる三脚かスマホアームと、服からレンズまで1mを少し超える高さを確保できる環境を用意しましょう。照明機材がなくても、窓からの光と白い発泡スチロール板などのレフ板があれば十分に整います。

背景色はどう選べば統一感のある写真になるか?

背景色は、商品の色を邪魔しない白やグレーなどの淡い色を選ぶと、複数の商品を並べたときにも統一感が出やすくなります。背景紙の幅は服の幅に左右20cmずつ足した大きさを目安にすると、余白のバランスも整えやすいでしょう。

アクセサリーなどのスタイリング小物はどう選べばよいか?

スタイリング小物は、商品のテイストに合わせて色数を2〜3色程度に抑えると、写真全体の印象がまとまりやすくなります。小物を置きすぎると主役の服から視線が逸れてしまうため、控えめな分量にとどめたほうがよいでしょう。

平置きとトルソー撮影はどちらが自社商品に向いているか?

裾の広がりや柄の全体像を正確に見せたい服は平置きが向いており、ジャケットやワンピースのように立体的なシルエットを見せたい服はトルソーのほうが着用イメージが伝わりやすい傾向にあります。自社の商品ラインナップに合わせて両方を使い分けると、商品ページ全体の見やすさにもつながるでしょう。

スマートフォンでもECサイトに使える平置き写真は撮れるか?

スマートフォンでも、2倍レンズを使って服から1mほど離れた真上から撮影すれば、傾きによる形のずれを抑えた写真が撮れます。スマホと三脚、背景紙、白レフ板があれば、ECサイトの一覧ページで見劣りしない写真を用意できるでしょう。

平置き撮影を外注に切り替える目安はどこにあるか?

撮影にかかる工数が月2営業日を超えてきたら、外注や併用への切り替えを考えはじめる目安になります。技術よりも、自社で撮り続ける時間的な余裕があるかどうかで判断すると選びやすいでしょう。